犬が散歩中やドッグランで遊んでいるときに、呼んでもなかなか戻ってこないという悩みは多くの飼い主が抱えています。呼び戻しのコマンドである「オイデ」が安定してできるようになると安全性が格段に高まり、犬との生活がより快適になります。
本記事では、基礎から応用までの練習ステップや、失敗しがちなポイントをわかりやすくまとめました。犬にとって「オイデ」が楽しい合図となるよう、ぜひ取り入れてみてください。
犬に「オイデ」が大切な理由
散歩やドッグランでの安全確保
- 道路への飛び出し防止
いざというときに「オイデ」で犬を呼び戻せれば、交通事故などの危険を回避しやすくなります。
- 他の犬や人への迷惑防止
ドッグランや公園で、興奮して遠くに走り去りそうになったり、他の犬にしつこくアプローチするときにも役立ちます。
飼い主との信頼関係を深める
- 犬が「呼ばれたら楽しいことがある」と感じれば、飼い主への関心や信頼度が高まります。
- 一度覚えたオイデはしつけの基礎として、多くの場面で応用可能です。
わんちゃんが興奮している時に「オイデ」で一旦落ち着かせることが大事なんだね!
準備と環境づくり
おやつやごほうびを用意
- 香りの強いおやつ
犬がすぐ反応してくれるよう、少量でも興味を引きやすいおやつを選ぶと効果的です。
- 犬が大好きなおもちゃ
食べ物よりも遊びが好きな犬には、おもちゃやボールを使った報酬が有効です。
落ち着いた練習環境
- 最初は静かな部屋や、犬がリラックスできる室内が理想。
- 外でいきなりトレーニングをすると、刺激が多く集中力が途切れがちです。
基礎から始める呼び戻しの手順
犬の名前に注意を向けさせる
- 短い距離で犬の名前を呼ぶ
犬が振り向いたり、こちらを見たりしたら、すぐにおやつを与えて「いい子だね」とほめます。
- 名前に反応する習慣を作る
犬が飼い主に注目するきっかけを増やすと、呼び戻しの土台になります。
ほめるタイミングが重要。どうしてほめられたのかがわかるようにしてあげよう!
初歩のオイデ練習
- 犬と1メートルほど離れて座る
「オイデ」と声をかけながら、犬がこちらに来るまで待機します。
- 犬が数歩でもこちらに近づいたらほめる
完全に到達しなくても近づいた時点で、すかさずおやつやおもちゃを与え、動きを促します。
- 距離を徐々に伸ばす
3メートル、5メートルと距離を増やしつつ、犬が走ってくる様子をほめて成功体験を重ねます。
成功体験を重ねることが大事!ゆっくり少しずつ練習しよう!
応用編 外やドッグランでの呼び戻し
周囲の刺激が少ない場所から始める
- 公園の隅や人気の少ない時間帯を選ぶ
他の犬や人が多いと犬の意識が散りやすいため、興奮しにくい環境で練習しましょう。
- 犬が集中できるくらいの距離をキープする
遠すぎると来る前に他のものに興味が移ってしまう可能性が高いので、はじめはやや近めに設定すると成功しやすいです。
飼い主が後退して呼び込む
- 犬と適度な距離をとる
犬がこちらに注目したら「オイデ」と言いながら後ろに数歩下がる。
- 犬が飼い主を追いかけるように移動する
追いついたら思いきりほめ、おやつやおもちゃで報酬を与えます。
- 距離や周囲の刺激を徐々に増やす
犬が自信を持って戻って来られるよう、成功体験を重視しながら負荷を上げていきます。
集中しにくい外の環境だと、なかなかうまくいかないかも。焦らずにゆっくりと頑張ろう!
うまくいかないときの原因と対処法
おやつや報酬への興味が薄い
- おやつの種類を変えてみる
より匂いが強い、味にバリエーションがあるおやつに変えると意欲が湧く場合が多いです。
- 食事前のタイミングで練習する
お腹がある程度空いていると、反応が良くなることもあります。
他の犬やにおいに気を取られる
- 環境を再度チェック
刺激の多いドッグランなどは、まだ慣れていない犬にはハードルが高いかもしれません。場所を選び直すと成功しやすくなります。
- 先に運動をさせてから「オイデ」をする
ある程度遊んでエネルギーを発散させてから呼び戻しの練習をすると、過剰な興奮を避けやすいです。
叱る頻度が多すぎる
- オイデで来たのに叱られた経験があると、「オイデ=嫌なこと」と感じて近づかなくなることがあります。
- 正しい行動を取った瞬間こそ大げさにほめるというメリハリが重要です。
日常生活への活用
ドッグランでの自由行動
- オイデが確立していれば、犬が遠くにいても飼い主の呼び掛けで戻せるようになります。
- 他の犬とのトラブル回避にも有効になります。
散歩中の安全確保
- 信号待ちやリードが外れてしまったときなど、緊急時に犬を制御しやすくなります。
- 呼んでもなかなか戻らない犬だと、飼い主も散歩に不安を感じがちですが、オイデができれば安心度が高まります。
事故を防ぐためにも「オイデ」はマスターしておきたいね!
叱らず呼び戻すコミュニケーション
- 犬が何か悪さをしたとしても、オイデで呼び戻し、落ち着かせてから指示を与えるほうが効果的。
- 無理やり捕まえたり大声で叱ると、犬の逃げ癖がつく可能性があるため注意。
まとめ
オイデは、犬との関係を安全かつスムーズに保つうえで欠かせないコマンドです。最初は室内や短い距離から、犬が自信を持って「飼い主の元に行けばほめられる」と学ぶステップを踏むと成功率が高まります。
- おやつやおもちゃを使ったポジティブな練習
- 距離や環境を徐々にレベルアップ
- 叱るよりも成功体験を重視し、失敗しても焦らず段階を戻す
愛犬がどんな場面でも飼い主の声に喜んで反応できれば、外出やドッグランでの不安も大幅に減らせます。呼び戻しを身につけて、犬と一緒により自由で安心な暮らしを楽しんでください。