2025.04.16

犬の疲れを癒やすツボとマッサージのコツを徹底解説

inuand

人間がストレス社会でマッサージやリラクゼーションを求めるように、犬にとっても日常の体験が心と体の疲れに繋がることがあります。さらに高齢犬の介護中は、体のこわばりや血行不良が起こりやすいもの。

本記事では、犬のストレス発散に効果的なツボとマッサージの方法を詳しく紹介し、愛犬の心身をケアするための具体的なコツをまとめました。

この記事の目次

1. なぜ犬にマッサージが有効なのか

犬も人間と同じように心や体に疲れを抱えることがあります。ここでは、犬の体と心の仕組みを踏まえながら、マッサージがどのような効果をもたらし、ストレスを軽減するのに役立つか、その理由をわかりやすく解説します。

犬のストレスと体の関係

室内飼い・お留守番が増える現代
飼い主が仕事などで長時間家を空けると、犬が退屈や不安からストレスを感じやすくなります。
高齢犬や病中犬の負担
運動量が限られたり、体が自由に動かせないと血行不良や関節の負担が大きくなり、結果として疲れやすい状態に。

マッサージがもたらす主なメリット

血行促進と筋肉のほぐし
マッサージによって血流がスムーズになり、筋肉のコリや痛みを和らげられる。
リラックス効果
撫でられる心地よさにより、犬が精神的に安定し、ストレスを軽減。
スキンシップと早期発見
日々の触れ合いから体調変化に気づきやすくなり、皮膚トラブルや腫瘍などを早期に見つけることができる。

編集者F

体の不調を言葉で訴えられないわんちゃんだから、しっかりスキンシップをとって変化に気づけるようにしよう！

2. 犬が喜ぶツボとマッサージの基本ステップ

マッサージの前に覚えておきたいのが、犬が心地よさを感じやすいポイントと、実際に手を動かす際の基本ルールです。ここでは、マッサージを始める前に注意したい下準備や、ツボを捉えるうえで重要な要素を丁寧に紹介します。

マッサージ前の注意点

犬の様子を観察する
犬が疲れているときや、体調が悪そうなときは押しすぎない。無理に続けると逆効果になる可能性がある。
短時間でやさしく行う
初心者は1〜2分程度の軽いマッサージから始め、犬が嫌がらないか確認しながら徐々に慣らす。
落ち着いた環境を用意
テレビや騒音の少ない部屋、滑りにくい床で行うと犬もリラックスしやすい。

ツボの捉え方

人間の指圧のように強く押しすぎない
犬の体は繊細なので、指の腹を使ってやさしく圧をかける程度に留める。
皮膚と被毛の間を探るイメージ
被毛が厚い犬種でも、指をゆっくりと沈めるようにして皮膚まで到達し、そこからそっと圧を加える。

編集者K

人間のマッサージみたいに強く押さないでね！

犬におすすめの主なツボと刺激方法

ここでは犬にとってリラックス効果や血行促進が期待できる代表的なツボを紹介します。人間の東洋医学のツボと完全に同じわけではありませんが、解剖学や経験的なマッサージ手法から「犬が気持ち良さを感じやすいポイント」がいくつか特定されています。

頭頂部（百会付近）

場所
耳と耳の真ん中、頭頂部にあたる部分をイメージ。
期待できる効果
- リラックスや落ち着きを促す
- 神経系を安定させ、不安を軽減
マッサージ方法
- 指の腹を使い、クルクルと円を描くようにやさしく押す
- 押しすぎず、「少し気持ちよい」程度をキープ

首の付け根（後頭部・頸部周辺）

場所
頭から首にかけての付け根部分で、触れると骨格の境目がわかるゾーン。
期待できる効果
- 首まわりの血行促進
- うなじのコリをほぐし、肩こりなどの疲れを緩和
マッサージ方法
- 犬の体を支えながら、両手の指の腹で円を描くように軽く押し、上下にやさしく動かす
- 首を嫌がる犬もいるので、反応を見ながら行う

肩甲骨周り（肩甲骨の間）

場所
前足と背中の間にある肩甲骨付近。触ると硬い骨の端を確認できる。
期待できる効果
- 歩行時や前足の運動で疲れやすい筋肉を緩める
- 血液循環が良くなり、運動後の回復を促進
マッサージ方法
- 被毛を分けて皮膚に指をあてる
- 肩甲骨の内側から外側へ、やさしく円を描くようにほぐす

背中のライン（脊椎横）

場所
背骨に沿った両サイドで、犬の体幹を支える大きな筋肉が位置する。
期待できる効果
- 背筋の緊張を緩和
- リラックス効果や疲労回復のサポート
マッサージ方法
- 背骨の真上は避け、両脇を軽く押すように指を滑らせる
- 始めは後ろ足側から首側へ、逆方向にも行うと筋肉全体がゆるみやすい

腰・お尻まわり（仙骨付近）

場所
尾の付け根から少し上の腰部分。骨盤を形成する仙骨周辺。
期待できる効果
- お尻・後ろ足にかかる負担を軽減
- 腰痛予防や関節ケアが期待できる
マッサージ方法
- 円を描くようにそっと押し、犬が気持ち良さそうであれば、少し指圧の強さを変えてみる
- 骨や神経が密集しているエリアなので、強く押しすぎない

シャンプーや日常ケアと併せると効果倍増

マッサージ単体でも十分な効果が期待できますが、シャンプー後や日々のケアと合わせることで相乗効果を得られます。犬の被毛や皮膚の健康を保ちつつ、さらに筋肉や血行のケアを強化するための具体的なアドバイスをまとめました。

マッサージ前のブラッシング

被毛を整え、皮膚を観察
マッサージ前にブラッシングをしておくと、抜け毛や毛玉を除去しながら皮膚の状態も把握できる。
犬が落ち着きやすくなる
軽いブラッシングは犬に「気持ち良さ」を連想させ、マッサージへの抵抗を減らす。

入浴・シャンプー後のマッサージ

血行促進との相乗効果
入浴で体が温まっている間に行うと、筋肉がほぐれやすくリラクゼーション効果が高い。
ドライヤーの合間にも
ドライヤーで乾かす途中、軽くツボを押してあげると、シャンプーによるストレス緩和にも役立つ。

食事やサプリメントの見直し

皮膚や関節に良い栄養を補う
体力や関節サポートに効果的なサプリメントを組み合わせることで、マッサージの効果をさらに引き出せる。
獣医師と相談
特定の疾患や高齢犬の場合は、食生活全体のバランスや制限があるため、専門家のアドバイスを受けるのが安心。

マッサージに対する犬の反応を見極める

愛犬にマッサージを行う際、嫌がるのを無理に続けると逆効果になりかねません。ここでは、犬がマッサージを心地よく感じているサインや、嫌がっているときの仕草、適切に中断するタイミングなどを解説します。

嫌がる場合は無理強いしない

表情や体の動きに注目
しっぽを下げる、逃げる、歯をむき出しにするなどのサインがあれば中断し、落ち着かせる。
少量ずつのステップアップ
初めてのマッサージなら1〜2分程度から始め、犬が慣れてきたら時間や強度を増やすと良い。

編集者K

体を触られるのが苦手なわんちゃんもいるから、無理強いはしないようにしよう！

心地よさそうなサイン

目を細める、あくびをする
犬がリラックスしている際に見られる反応で、マッサージが気持ちいい証拠。
体が緩む、眠そうな仕草
筋肉の緊張が和らいで眠りに誘われる様子があれば、マッサージは成功といえる。

編集者F

気持ち良さそうな顔はわかりやすいね！

まとめ

犬にとってのマッサージは、ストレス発散や体の疲れを和らげるだけでなく、飼い主とのコミュニケーションを深める絶好のチャンスです。日常的にツボをやさしく刺激して血行を促進したり、体調変化を早期に察知することで、愛犬の健康寿命を伸ばす効果も期待できます。

ツボを正しく理解し、強く押しすぎない
犬の筋肉や神経が集中している部位をやさしくほぐすとリラックス効果が高まる。
食事やシャンプーなど日々のケアとあわせると相乗効果
入浴後の体が温まっているタイミングで行うと、より気持ちよさを感じやすい。
無理強いは厳禁
犬が嫌がる場合は、短時間・ソフトなタッチから始めて徐々に慣らすのがポイント。

愛犬が元気に過ごすためには、体調管理やストレスケアを欠かさないことが大切です。今回紹介したツボとマッサージのコツを活用し、犬にとって快適で楽しいリラクゼーションタイムを提供してあげてください。

犬の疲れを癒やすツボとマッサージのコツを徹底解説