犬との暮らしで欠かせないのが、オスワリやマテといった基本のコマンドです。これらを身につけるだけで、日常の様々なシーンでスムーズな対応ができ、トラブルやストレスを大幅に減らせます。
本記事では、初心者でも分かりやすいように段階的な手順を示し、失敗しやすいポイントや注意点も詳しく解説します。
なぜオスワリとマテが大切なのか
犬とのコミュニケーションを円滑にする
- シンプルな合図で伝わりやすい
犬はシンプルなコマンドほど理解しやすく、オスワリやマテのような基本コマンドから始めると良いです。
- 他のコマンドへの基礎
オスワリとマテができるようになると、フセやオイデ、ハウスなどの応用コマンドも教えやすくなります。
安全・マナー面で役立つ
- 飛び出し防止
外出時に興奮して飛び出そうとする犬に対して、マテが使えると落ち着かせやすくなります。
- 来客時や食事前の落ち着かせ
食器を用意するときに興奮してしまう犬も、オスワリやマテができれば行動をコントロールしやすくなります。
しつけを始める前の準備
静かで落ち着ける環境
- 刺激が少ない室内
最初はなるべく静かな場所が理想です。人や車の往来が多い玄関や窓際などは犬が気を散らしやすいです。
- 短時間練習をこまめに
1回あたり5分ほどの練習を1日に数回行う形が、犬の集中力を保ちやすいです。
はじめからうまくいくわけじゃないから、気長に頑張っていこう!
犬の集中力は長くもたないから、毎日コツコツすることが大事!
ごほうびと合図の統一
- 犬が喜ぶ小さめのおやつ
香りが強い、噛みやすいおやつはすぐに与えやすく、成功時のごほうびとして活躍します。
- 合図や声掛けは家族全員で統一
「オスワリ」「マテ」の掛け声、手の動き、ほめ方を一致させると、犬が混乱しにくくなります。
オスワリを教える手順
犬の注意を引く
- おやつを犬の鼻先に近づける
犬が「何かいい匂いがする」と興味を示す段階を作り、集中させましょう。
- おやつを持った手を頭の上方向へ動かす
おやつを少しずつ上に動かすと、犬はおやつを目で追いかけるため、自然とお尻が床につきやすくなります。
座った瞬間にコマンド
- 「オスワリ」と言うタイミング
犬のお尻が床に着いた瞬間に「オスワリ」と声をかけます。行動とコマンドを結び付けるため、タイミングが重要です。
- 即時にごほうびを与える
お尻がついてから1秒でも遅れると、犬が「何をしたからほめられたのか」を理解しにくくなります。
「これをするとごほうびがもらえる」ってわかるように教えてあげよう!
繰り返し練習と段階的ステップアップ
- 1回あたり5回程度で区切る
同じ動作を長時間やり続けると犬が飽きたり疲れたりするので、適度に休憩を挟むのがおすすめです。
- ジェスチャーを徐々に軽減
最初はおやつの誘導が必要ですが、慣れてきたら声だけで座れるように少しずつレベルを上げていきます。
マテを教える手順
オスワリからのスタート
- 犬をオスワリの状態に
オスワリが安定してできるようになってからマテに移りましょう。
- 視線を合わせる
犬が飼い主を見ているときにコマンドを出すと効果的です。
短い時間の待機から
- 数秒でも待てたらすぐほめる
「マテ」と言って1~2秒動かなかっただけで、まずは成功体験を作ってあげてください。
- 焦らずに段階的に延ばす
5秒、10秒、30秒など、犬が失敗しにくい範囲で時間を伸ばします。
距離や時間を伸ばすコツ
- 1歩ずつ後退してみる
犬が動かなかったらほめ、ごほうびを与えます。
- 飼い主の動きが急すぎないように
急に背を向けたり走ったりすると、犬もついてきたくなります。ゆっくり後退するのがポイント。
うまくいかないときの対処
犬がすぐ立ち上がってしまう
- ステップが急すぎる
まだ数秒も待てていない犬に、いきなり10秒や1分を要求すると失敗の原因になります。
- 環境を再チェック
うるさい場所や、犬が集中できない時間帯では、動きたくなるのも当然。場所やタイミングを見直しましょう。
おやつへの興味が低い
- おやつの種類を変える
ウェット系や香りの強いタイプなど、犬が興味を持ちやすいおやつを試します。
- お腹が空いている時間帯を狙う
食事後すぐは満腹で動機づけが低い場合があります。食事前の方が効果的なことも多いです。
指示が家族間で混乱
- 同じ言葉、同じ動作を使う
人によって「座れ」「おすわり」「シット」とバラバラだと犬が混乱します。家族で統一ルールを決めましょう。
オスワリ・マテが役立つシーン
- 散歩中の信号待ち
信号が赤のときにオスワリ&マテをかけると、飛び出しを防げます。
- 来客時
他人に吠えたり飛びついたりしがちな犬でも、オスワリやマテができれば落ち着きやすいです。
- 食事の前
食器を下げたり、フードをよそったりする間にマテをさせると、飼い主が落ち着いて準備できます。
オスワリとマテを覚えるだけでも日常生活でかなり役立つよ!
練習を続けるうえでの注意点
- 無理をせず、短い成功を積み重ねる
1回の成功が犬の記憶に残りやすいので、たくさん成功体験を積ませましょう。
- 失敗したら大きな声で怒らない
犬は何が悪いか理解しづらく、逆に飼い主を怖がるようになる可能性があります。
- ごほうびの依存からステップダウン
オスワリやマテが安定してきたら、徐々におやつの頻度を下げ、声掛けや撫でるなどでほめる形に移行すると長期的に続けやすいです。
まとめ
オスワリとマテは、犬との良好なコミュニケーションを築くための土台となるコマンドです。初心者でも取り組みやすいステップを重ねれば、愛犬が「飼い主の指示に従うのは楽しい」と感じてくれます。散歩や来客時など、日常のいろいろな場面でこの2つのコマンドが活躍し、飼い主も犬も快適に過ごせるようになるでしょう。
- 落ち着いた環境で短時間の練習を重ねる
- タイミングよく褒め、成功体験をたっぷり与える
- 家族全員で言葉や動作を統一し、犬を混乱させない
- ゆっくりと段階を踏み、距離や時間を少しずつ伸ばす
大切なのは、犬が楽しみながら学べる雰囲気を作り、飼い主自身も笑顔で練習に取り組むこと。基本コマンドを覚えれば、犬との暮らしがますます豊かなものになるはずです。
うまくできないからといって叱るんじゃなく、コツコツと続けることが大事だね!
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